【20歳で月収200万を手にした男】~ホスト時代編~前編

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華のキャンパスライフ

華のキャンパスライフに憧れ入学した中央大学。

留学もしよう、公認会計士の資格も取ろう、宅建も取って、中国語もマスターするために語学は必修が多いコースを選択しよう……などといわゆる意識高い系だった僕の夢は、結論から述べると全て叶わない。

多くの大学生がそうであるように実際は新入生歓迎会という名の飲み会に明け暮れ、どんどんと自堕落な方向へと流されてしまっていた。

挙句の果てには飲みのコールが無い軽音サークルばっかだつまらん!ということで自分の境遇を皮肉った「堕落」というヤリサーコールがある軽音サークルを作ってしまったほどだ。

当時はmixi全盛期だったので、友達と都内の女子大にダイレクトメッセージを100通単位で送りまくっていた。我ながらコールしながら飲みたいという理由だけでよくやったものである。結果的に数撃ちゃ当たる理論で堕落のメンバーは50人ほどになり、実際アクティブなメンバーは20~30人ほどの活動規模になった。

しかしこのサークルは結局一回もライブせず数回飲みを開いただけで自然消滅していく。

そう、主犯格の僕がホストにのめり込んで行くからだ。

女の子とお酒飲んでお金貰えるなんて最高だな!

きっかけは夏休みのこと。

ちょっと買い物に行こうと街を歩いているとチャラいお兄さんに声をかけられる。いつもはシカトなのだが、その人がまぁしつこくついてくるのでイヤフォンをとって話を聞くと、ホストのスカウトをしているらしく「興味ないですかー?」とのこと。

その場は華麗にスルーしたものの、なんと帰りの駅の改札で再びそのスカウトに遭遇し、帰る方向も同じだったので、不本意ながら一緒に帰ることに。

そこで「一回だけでいいから!」というそのスカウトのしつこさに負け、ホストに体入する約束をしてしまった。しかも体入の日はその日の夜だ。

ちなみにホストクラブの営業時間は一部と二部に分けられており、一部は19時~0時、二部は日の出~10時というとことがほとんど。たまに三部といって昼間に営業しているお店もあるにはある。

僕がスカウトされたのは二部のお店だった。結局その日の終電でお店に行き、初めてホストクラブというものを体験した。確かその時思ったことは

「女の子とお酒飲んでお金貰えるなんて最高だな!」

こんな感じだったと思う。今思えばなんて安易な考えだと思う。

後から嫌というほど思い知らされるのだが、ホストの世界はこの時の自分が思っているほど楽でもないし、華やかでもないのだ。

ホストのイロハ

結局そのスカウトがきっかけでホストをバイトで始めるようになった。今思えば体入の時に交通費という名目で代表から貰った5000円(大学生からすると嬉しい)も、撒き餌だったんだと思う。

僕の場合は大体週に1,2回のペースで、終電でお店に出勤していた。ホストというと華やかなイメージが強いかもしれないが、実際新人は雑用が多い。トイレ掃除から始まり、キャッチや、買い出しなどなど色々ある。

そして何より上下関係がかなり厳しかった。僕は今まで部活での上下関係などあってないようなものだったので、初めはひどく叱られ、1から上下関係を学んだ。飲みの席でのマナーなどは色々と勉強になることも多かった。

そして何よりもホストの給料体系は歩合制である。売上額が大きいほど給料も比例して大きくなるのだ。まずは【初指名をとる!】という目標を掲げひたすらキャッチをした。

キャッチといっても要はナンパと変わらないので、最初は緊張して声すらかけられない、立ったままその場を動かない、いわゆる地蔵状態になっていた。ただ僕が働いていたお店の”ホストの心得”の一つに

「恥ずかしがってるお前が恥ずかしい」

というものがあり、その言葉を胸に自分に鞭打って人生初のキャッチをした。

――女の子が来る、意を決してほがらかな音色を意識して声をかける

こんにちは!(笑顔)

あの、……こんにちは

こんにち……

心が折れそうになった。が、ガン無視なんか当たり前のことである。

例えるならキャッチはくじ引きと同じだ。ひたすら声をかければいつか当たり(話を聞いてくれる子)をひける。そしてそこからアドレスを聞けるかどうか。アドレス聞いてから店に呼べるかどうか……。こんな感じでどんどん確率は低くなっていくのだ。

勿論テクニック的なものはあった。

キャッチでいえば足早な子はまずシカトされる可能性大とか、ヒールが擦り減っている子を狙えだとか、言い訳を考える時間を与えないために声をかける時は後ろからとか、それこそ挙げていけばたくさんある。

そして僕はひたすらキャッチを敢行した。

店が大体10時に終わり、12時に従業員と飯を食べに行き、13時からキャッチをスタート。この時自分に「今日は15人アドレスを聞くまで帰らない」などのノルマを課していた。

13時から始め、いつも20時頃までやっていたと思う。やっていくうちに、ある程度感覚で足を止めてくれそうな子が分かってくる。そしてクロージング力も上がってくる。

その甲斐あってか週1~2出勤のバイトだったが、入店1か月後には初指名をもらうことができた。ちなみに初めてお客さんを連れてきた時は、その直前にヘルプでガンガン飲んでいたので、お客さんが来る頃には既にベロベロで、先輩に無茶苦茶キレられたらしい。当の本人は酔っぱらっていて記憶がないのだが。

夜に染まる

そんな生活が2ヶ月続いた頃、系列店で1部のオープンが決まった。勿論上下関係はなく全員同じラインからのスタートらしい。僕は迷わず移籍を決めた。

二部の頃は既に売れている先輩ホストがたくさんいて、競うまでもなかったが一部は違ったのだ。全員0スタートとういこともあり、元々負けず嫌いな性格の僕は俄然やる気が出ていた。

ちなみに二部で働いている時は昼に店が終わってから酒が入っている体でそのまま学校にいくという我ながらハードな生活を送っていたのだが、一部の営業時間は19時~1時だったので学校に行きやすくなるだろうという理由もあった。

しかし、結論から言うと一部に移籍してから全く学校に行かなくなる。

全員が同じ位置からのスタートということもあり、負けず嫌いの精神に火がついてしまったのだ。二部の時よりも俄然キャッチやネットキャッチなどに時間を割くようになった。

しかし、そういつも努力が報われるわけではない。

オープンの月の給料はなんと8000円だった。普通にコンビニのバイトした方が稼げる額である。だが僕は諦めなかった。

出会い系サイトの帝王

ちなみにこの頃からキャッチは面倒だし非効率だと判断して、ネットキャッチの方に比重を置いていった。僕の場合は主に出会い系サイトを利用してお客さんを探していた。今でこそネットでのマッチングサービスは浸透しているが、当時はまだまだ出会い系黎明期で、ホストでも利用している人は多くなかったと思う。

ただネットキャッチが楽かと聞かれれば、これもまた楽ではない。確かにキャッチと比べればベッドに寝ながら出来るので肉体的な制約は薄いが、一日中携帯とにらめっこ状態なので、これもまた別の意味で大変だった。

僕の場合は大学のサークルを作った時よろしく、出会い系で目星をつけた人に片っ端からメールを送っていき、そこから自分なりのパターンに誘い込む手法を採っていたが、その人数が同時に30人以上になることもあった。

一人目に返信して三十人目に返信し終わる頃には、一人目の返信からだいぶ時間が経っているため、頭がパンクしそうになることもザラである。

けれども結果的に、僕はこの手法でブレイクした。

極太客をひきあてたのだ。

ちなみにホストに来るお客さんはゲスな話だが、お金を使う額により呼び方があり

  • 極細客=全然お金を使わない。最低料金で帰る。
  • 細客=お金を使わない。使う時はごく稀
  • 太客=お金を使う。シャンパンなども頻繁に入れる。
  • 極太客(エース)=一番お金を使うお客さん。大抵極太客はエースになることが多い。

決して体型のことをいっているのではない。

他にも夜の世界ならではの専門用語はたくさんあり、少し例を挙げると

  • 痛客=その名の通り痛い客。”痛い”の意味合いは様々だが、基本的に性格が最強にネジ曲がってる子と思っていただければいい。
  • 友営=営業方法の一種。友達感覚でお客さんに接する。
  • 色恋営業=営業方法の一種。恋人感覚ででお客さんに接する。
  • 枕=セクロス
  • 同伴=営業前にお客さんと会ってそのまま店に呼ぶこと。
  • アフター=営業後にお客さんと会うこと。
  • ホスラブ=夜職専門のネット掲示板。ここで頻繁にホストやキャバ嬢の暴露話などがされている。
  • アンダー=未成年の子。絶対NG
  • 爆弾=他の担当のお客さんに手を出すこと。ご法度。絶対NG

一部だが挙げてみたけれど、本当に夜特有の言葉は色々ある。最初はこれらの言葉を覚えるのも大変だった。ホストなりたての頃は枕が叩かれる行為だとは露知らず、本能のままにヤりまくっていたらひどく叩かれて、それ以降はコントロールするようになっていった。何事も経験してから学んでいくものだ。

成功するために必要なたった一つのこと

話を戻そう。

僕はその当時極太客を引き当てたが、思うにホストで成功するのに一番大切なことは

ただこれだけであると思う。

たまたまキャッチした子が極太で、新人の子が一気にナンバーワンになってしまうということも稀にあるのだ。

成功するには運というものが大切な要素の1つなのは間違いないと思う。ただその運も自分が行動しなければ大当たりを引き当てる確率も0%になる。大当たりを引き当てる確率を上げるために、ひたすらくじを引くのだ。

つまり、ホストの場合はひたすら(ネット)キャッチをする。最近ならSNSを利用してセルフプロデュースも最大限する。それしかない。

勿論顔がいいに越したことがないが、ハッキリ言って顔よりトークや雰囲気の方が100倍大事だと僕は思う。顔だけのホストは、最初こそいいがそこから続かない。

現に二部で働いていた頃のナンバーワンは、千代の富士かよ!とツッコミを入れたくなるくらいにクソデブだった。確か体重は100キロ弱だった気がする。

だが、トークがめちゃめちゃ面白い。一緒に新規のお客さんに着いた時は、会話に入る隙さえなかった。

ともあれ極太客を引き当てた柳少年はそこから一気に躍進する。

その頃は週3回くらいのバイトだったのだが一気にナンバー入りを果たした。確か最初は5位くらいだったと思う。そして勿論給料も劇的に変わった。

20歳にして100万近くの札束が入った封筒が給料日に渡されたのだ。

その時はまぁ浮かれた。正直天狗だった。調子に乗って散財しまくっていたら100万円は一週間くらいでなくなった。今思えばバカだと思うがその時は何とも思わなかった。

「また稼げばいい」それだけだ。

その時の僕は給料よりも何よりも【No.1】という地位が欲しかった。それが目標だった。

だからこそ売れるようになっても、ひたすらネットキャッチは続けた。

ちなみにこの頃の僕のネットキャッチ手法はどういうわけか、出会い系でのコンタクトから一度も会わずに直接お店に呼べるようになっていた。以前はお店に呼ぶ前に一度会うなどしてワンクッション挟んでいたが、それさえもしなくなっていたのだ。今思い出してもよく意味がわからない。

そして、ネットキャッチで二人目の極太客を引き当てたのだ。

AV女優という極太客

ホストに来るお客さんは夜職関系の人が基本的には多いにせよ、実に色々な人がいる。

この二人目の極太の子も変わった子で、いい大学に進学しているのにも関わらず、昔からAV女優になるのが夢だったらしく、上京してきて真っ先にプロダクションに所属したらしい。

それを聞いた「出会った奴の人生変えちまえ」が座右の銘の腹黒柳少年は真っ先に飛びついた。

余談ばかりで申し訳ないが【AV】と一口に言っても実に様々な種類がある。細かいことを省いて基本的に稼ぎが多い順でいくと単体女優>企画単体女優>企画女優の順になる。

単体はピンきりで地上波のテレビにも出ているような女優さんクラスになってくると、それこそ青天井で一本数百万クラスの子もたくさんいる。しかし単体は基本的にメーカーと専属契約のため一ヶ月に一本しか撮れない。

一方企画単体の場合、一本のギャラはこれもモノによるが7~20万くらいで、単体と大きく異なるのが一ヶ月の撮影上限がない。つまり、稼ごうと思えば単体女優超えもありうるのだ。勿論肉体的なストレスはそれに比例する。

最後の企画女優の場合、これはもはやバイトだ。一本3万円とかそこら辺である。

ちなみに単体女優とはメーカー専属できちんと女優名が与えられている女優さんのことで、女の子一人でDVDが一本作られる。

企画単体とは基本的に女優名はなく「女子高生ゆりちゃん」だとかそんな感じになるものの、女の子一人でDVDが作られる。素人のシリーズ物などに多い。

企画女優は一本のDVDにわらわらとエキストラのようにたくさんの女優が出てくる中の一人という位置づけだ。

話を戻そう。

その子は企画単体女優だった。彼女も一般的には美人の部類に入るが、最近のAV業界の単体基準は恐ろしく高い。芸能人より可愛いことが条件と謳っているメーカーもあるほどだ。

しかし、企画単体のその子はそこらの単体女優よりはるかに稼いでいた。

そしてその月の締め日。

その時点では2位との間に結構差を付けた状態で僕が1位だった。

ラストオーダーがかかる。

締め日のラストオーダーは他のホストに売上を悟られないように紙に書いて出す。

ラストのシャンパンラッシュが来る。

……油断していた

蓋を開けてみればなんと1200円という僅差で負けていた。

この時の悔しさは今でも覚えている。

自分の詰めの甘さをひたすら攻めた。

そして同時に来月こそはナンバーワンをとると誓った月でもあった。

そう、来月は柳少年のバースデーイベントの月だった。

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