【四国遍路】ロックンロール人生【37日目】

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昨日と同じ場所で朝日とともにほぼ同じ時刻に目が覚める。昨日と同じ写真のように見えるが、一応違うやつである。

そしてこれまた昨日の朝同様、久保さんに野菜ジュースと牛乳、パンを朝食にご用意して頂いた。更に昼食用にとランチパックのパンを頂く。自分で買っていたものもあるので、今日の昼飯の心配はしないですみそうだ。

久保さんは一応今日でひとまず区切りを止めるらしく、三角寺を打ったあとに、地元の香川にバスで帰ると言う。昨日打ち止めた延命寺の辺りまで送り戻して頂いた後、香川の観音寺辺りに着いたらまた連絡する約束を交わし、しばしのお別れをする。

その後少し林道を登り、三角寺に到着。

三角寺を参拝後、真ん中に徳島県との県境があるトンネルに向かい歩いていたのだが、この先には野宿場所がないことを知る。時刻は14時で、打ち止めをするには早過ぎる時間であるものの、雲辺寺に向かうには時間が足りない。

どうしようかと考えあぐねていてもしょうがないので、とりあえず地元の方に相談しようと、近くにいたご夫婦らしき方に話しかける。するとその方はこの辺りで40年近くタクシーの運ちゃんをしていたらしく、今からだったら雲辺寺の登山口付近まで行かないと、登るのに2時間ほどかかるため間に合わないという。そしてそういうことなら「ワシが入り口付近まで送ってってやるけぇ!」と言って下さった。

これまでは基本的に遍路道を車でワープするのはお断りしていたのだが、さすがに今日ここで打ち止めして手持ち無沙汰になるよりは、お父さんの提案に乗った方が良いと思い、雲辺寺の遍路道入り口まで送って頂いた。


ここから四国遍路で1番標高が高いと言われる雲辺寺に向けての登山道がスタートする。

標高差1000m超はあるだけあって勾配が急である。

ただ、考えてみれば、もうこんな山を登れる回数もあとは87番と88番の間にある女体山くらいしかない。そして山頂に着いてしまえばいよいよ四国遍路最後の県、香川県に突入してしまう。それもあってか、雲辺寺登山の辛さはほぼなく、むしろこの山でいかに自分は楽しむことができるかということを考えていた。

そういえば、この遍路旅を始めた頃は自分の過去を話すことに対して若干の引け目を感じることもあったけれど、今となってはもう、自分の昔話で、どう相手を笑かしてやろうかしか考えなくなった。「提供」と言う側面で考えると、自分語りをするときに必要な事は、自慢話として過去の栄光を披瀝することではなく、ユーモアを交え、笑い話としてその話を提供することなんだと思う。

この遍路旅では色んなことを学んできたが、その中の1つに「知っていると思っていたことを、本当の意味で、肌感覚で感じられたこと。」がある。当たり前のことだが本やネットでどんなにたくさんの知識を得ても、それは賢くなった気にはさせてくれても、自分で体感し、血肉にしない限りは本当の意味で理解できているとは言えない。

お金がなくなっても生きていけるということを頭で理解していても、実際に貯金を空にしたことがないのであれば本当かどうかは分からない。人がどう言うのかは関係なく、自分で体験してみないと何も分からない。頭で理解するのと、肌で、魂で感じることの間には、大きな、とても大きな隔たりがあると思う。

そして今、四国遍路で歩いて四国を廻っていて思うことは、宇宙が自分を生かしてくれるのならば、貯金がなくなった位では死なない。ということだ。

どうだっていいどうだっていい。みんなもっとロックに生きようぜ。人生は楽しい、変化を誘発させてくれるような環境に身を置けるのならば。1つの物事を、自分の成長の糧として捉えられるならば。

雲辺寺に向け登る道中、そんなことを感じていた。

1時間半〜2時間くらいで雲辺寺に到着。山の上は空気も澄み渡っていて、とても涼しい。

参拝後、納経所の方に聞けば次の67番までは3時間ほどかかるという。さすがに山道で20時は危ないと思い、今日は許可を得てここの通夜堂に泊めさせていただく。

かなり広かったが、電気などは一切通っていない。特にすることもないので18時頃には寝袋にくるまっていたのだが、予想に反してあっさり眠れてしまった。1度寒さで22時頃に目を覚ますも、結局そのまま朝まで眠り、この遍路旅で1番睡眠時間の長い日になった。

【支出】飲食費130円

【歩行距離】34.1キロ

【参拝霊場】65.66