【四国遍路】全ては人に収斂する【43日目】

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朝起きるとポツポツと降っていた雨は時間とともに一気に雨足を強めていき、80番札所国分寺に着く頃には豪雨になっていた。

まだ朝飯を食べていなかったので、お寺の境内の片隅で雨宿りがてら頂いたせんべいなど諸々のお菓子をほおばる。

寒い。そしていつまでたっても雨の止む気配はないどころか雨脚はどんどん強まっていくばかりだった。

意を決して次のお寺に向かう頃には霧が立ち込めていた。

完全に映画「ミスト」である。

 
劇中の確かこんな感じの怪物を思い出しながら、実際は霧の中走ってくる車の方が数倍危険だった。

途中、県道をそれて遍路道に一度入ると、雨でぬかるんだ山道の上流から水が延々と流れてきていて非常に歩きづらい。

泥だらけになりながらも、なんとかぬかるんだ山道を抜け八十一番札所白峯寺へと到着。

 住職さんに今日の経路を相談し、82番札所へは遍路道ではなく県道を引き返して行くことに。

 なんかウルトラマンのモブキャラみたいな銅像がひっそりと鎮座していた。

しかしここに来て色々と考えてしまうことがあり、お寺さんで立ちすくしてしまった。

カラリと出来ないような心の居心地の悪さを感じたら、その考えはすぐ捨てる。男性性と女性性とか関係なく、ただ、人間を相手にする。カラリとした態度を堅持していれば、良い磁場が形成され、良いものを引き寄せることが出来るが、そうではないと反対に悪い磁場が形成され引き寄せられるものも離れていってしまう。

しかしカラリとした達観性(悟り)を維持できない時もある。そんな時こそ般若心境の呪文よろしく、「どうたっていいじゃないか!どうだっていいじゃないか!」を唱えるべし!

その後なんとまさかの昨日別れたばかりの森さんに迎えに来て頂いて、結局今日もお宅にお邪魔せて頂くことになる。

家出1日でカムバックである。

しかしやはり暖かい人との出会いは、少し考え込んでしまっていた自分を再びカラリとさせてくれる【包み込んでくれる】ものがあり、あぁ結局すべては人なんだなぁと思う。

またまたご飯もご馳走して頂いた上に、明日のお弁当ということで僕のためにマリ姉が五穀米的な身体によさそうなご飯を炊いて頂いた!

至れり尽くせりである。

今日も布団で眠れる。飯も食えた。その幸せを噛み締めながら床につく。

【支出】なし

【歩行距離】24.7キロ

【参拝霊場】80.81.82