本・映画・漫画

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重松清の疾走を読んだので今日はもう何もできない

鼻の頭がツーンとして、何度もくしゃみが出そうになった。涙をこらえる防衛本能だ。小説が現代の隠喩として僕らに何かを教えてくれる案内人だとするなら、この物語の案内人は純粋すぎるがゆえの狂気を孕んでいる。重松清の作品は流星ワゴンだけ読んだことがあ...
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【徒歩日本一周】26歳の思春期【誕生日】

今年は旅先で誕生日を迎えることになった。北海道は帯広にある「帯広リゾートホテル」という所の一室でこの文章を書いている。帯広にある友人宅に3日滞在した後、いざ釧路に向けて歩き始めた夜、たまたま通りかかったお店のお客さんに呼び止められた。「お兄...
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【死ぬまでに観ときたい映画】ヤング@ハート

タイトルにもなっているが、この劇中の老人たちは年齢的には高齢でも、心は若いままだ。それはきっと、このロックバンドに活力を注いでいるところが大きいのだと思う。「お年寄りなのに、ロックバンド。」一見すると相反する組み合わせに思えるが、先入観は排...
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【死ぬまでに観ときたい映画】シンドラーのリスト

この世には義務として視聴しなければならない映画というものが存在する。シンドラーのリストもそんな作品の1つだと思う。有名すぎる作品は、わざわざここで紹介せずともな感があったので躊躇ったが、やはり、紹介せずにはいられない。ホロコーストを題材に扱...
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【死ぬまでに読んどきたい漫画】さよならもいわずに

どんなメディアや、どんなテーマを扱う作品であろうとも、魂がこもっているものは、ユーザーの心に刺さる。それが、この作品から学んだことだ。本作は妻を失ったギャグ漫画家が、その苦悩と葛藤それ自体を、自身が表現者として漫画に落とし込んだノンフィクシ...
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【死ぬまでに読んどきたい漫画】人間仮免中

泣いた。そして読み終わったあと衝撃的すぎて、しばらく引きずった。この漫画は著者の自叙伝的漫画なのでノンフィクションである。で、簡単にこの漫画のあらすじ(著者のストーリー)を説明すると、20歳で結婚したが後に夫の会社が倒産し多額の借金を負う。...
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そもそも絶歌を読むべきか

以下、自分の脳内整理のために書き綴ってみる。・読むべきではないという論拠1 著者の自己正当化のための著書である→自己正当化の著書であるかどうかは、そもそも本を読まないと判断ができないため、この論拠は矛盾している2 遺族が出版差止めを求めてい...
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これからの「ウォッチメン」の話をしよう

ウォッチメンというアラン・ムーア原作のアメコミ映画を2回観た。本作はお腹のたれたリアリズム溢れる中年ヒーローが出てきたり、アラン・ムーアのファシズムへの皮肉や政治的描写が色濃く反映されたとても政治的・哲学的な作品だった。色々と書きたいポイン...
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【傑作】さよならタマちゃん

また、素晴らしい漫画に出会ってしまった。昨日「さよならタマちゃん」という漫画を読み終えた。1巻完結だったのでさらっと読めたのだが、内容は深く心に残るものだった。簡単なあらすじを言うと、35歳の漫画アシスタントの著者が精巣に腫瘍ができ、その癌...
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起業家の業(カルマ)

最近、サイバーの藤田さんや、DeNAの南場さん、マザーハウスの山口さんとか、タリーズの松田さん、元ハイパーネットの板倉さん、エスグラントの杉本さん・・・etc.などの多数の起業家の自叙伝的エッセイや、その中のいわゆる倒産本などを読むうちに分...