【四国遍路】アンビバレントな朝【45日目】

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――朝起きたら夢精してた。

いや、え!?ん!?ってなりますよね。はいその気持ち当時の僕とおんなじ気持ちです。夢精した時の気持ちそれです。

完全におねしょしちゃった感がすごいです。実際あれですからね、見たからね、夢も。滝の中に突っ込んでって、うおおおお!!やばいよやばいよおおお!!!って出川哲郎バリに突っ込んでたらホントに出ましたからね。

いや今僕が何言ってるかよく分からないんと思うんですけど、大丈夫です。僕もよく分からないんで。

でも今回の件でよく分かったんですが僕の場合1ヶ月オナニーを一切しないと夢の中で出してしまうらしいです。まぁそれを夢精っていうんですがね!!!

とりあえず旅してる間の夢精は洗濯物が増えるという観点からとても面倒臭いわけです。匂いも臭いわけです。

せっかく昨晩はキザに1人BARでバーボン呑むみたいなトレンディなことしてたのに朝起きたら夢精してたってこれ完全にスーツ着て砂場で遊ぶマフィアみたいなギャップありまふからね。ヤベェ噛んだ。

まぁそんなこんなで清々しさと惨めさが相克したまさにアンビバレントな朝を迎えたわけです。

色んな意味であんたがNo. 1だよホテル高松……。

猛々しいライオンに見送られながら雨上がりの道を歩き、昼飯をとろうと結構有名らしいうどん屋さんに入店。

ちょうどこの時もテレビ取材が来ていました。

梅肉のおうどんとトッピングに卵の天ぷら。注文。安定にんまい。

胃袋も精嚢も満たされた僕の足取りは軽く、途中お接待を受けながら84番屋島寺に到着。

このお寺周辺は源平合戦の舞台になった場所があり、その所縁のものがたくさん散見された。

ここは源平合戦の際に兵士が敵を切った時に刀に付着した血を洗い、池が真っ赤に染まったことから血の池と名付けられているらしい。

オーシャンビューを横目に歩いていると先日の雨のせいで苔むしていた段差に足を取られ激しく転んでそのまま坂を滑り落ちてしまった。

この亀裂のような仕組みが滑り止めになってくれて何とか止まることが出来た。こういう一見なんの意味もなさそうなものにも理由があって造られているんだと驚く。

幸い尻を擦りむいたくらいで足をくじいたりはしなかったのでまだ歩ける。思い返してみれば遍路中に転んだのはこれが初めてだった。しかしそれはたまたま運が良かっただけで、八丁峠を全力疾走して30分で岩屋寺まで行った時など、今思えば滑落していても全然おかしくなかった。

ここで転んだことは、ゴールが近くても気を緩めると死ぬぞ!と、お大師さんからの啓示を受けているような気になる。

気を引き締め85番八栗寺へと向かう。ロープウェイは勿論使わず勾配の急な遍路道を一歩一歩かみしめながら登ると、そこにはお大師さんがお出迎えしてくれていた。後光が差している。

お大師さんあんた……

夢精したことはありますかい……

――いい空だ

お大師さんとしばし下ネタを酌み交わした後、八栗寺さんへと参拝をする。

途中、四国88箇所のお寺のご本尊様を石碑にして祀ってある場所を見つける。1つ1つの石碑を眺める。この旅も、そろそろ終わりが近いことを悟る。

夕日を横目に海沿いの道を歩きながら今日の野宿場所である道の駅近くの公園に到着。野宿は、たぶん、あと一回しか出来ない。

お腹が減ったので近くにあったよさげなラーメン屋に入る。お店に入るといつもの事だが、遍路衣装を身にまとっているため視線が一斉に注がれる。席に着く。比較的若めの客層だ。オーソドックスならーめんが着丼する。

めちゃめちゃんまい。汁まで飲み干す。いつもならここまでにしておくが、おそらく明日最終日になると思うと自分にご褒美ということで贅沢して餃子も頼む。

んまい。最強伝説黒沢を思い出す。ペットボトルに入れた水だと思わせた焼酎をあおる。身体があたたまる。

お店を出る頃には辺りはもう暗い。正直終わってしまうのは寂しい。自分は結願を果たした時どんな感情になるのだろうか。何か変わるのだろうか。今はそんなことを考えても仕方がない。明日は来る。

少し、胸のざわつきを感じながら、今日は眠った。

【支出】飲食費570円、150円、1100円

【歩行距離】26.3キロ

【参拝霊場】84.85