死ぬまでに観ときたい傑作映画

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アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち

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50代になっても売れないメタルバンドを続けているおっさん2人のドキュメンタリー。

もうこれが最高。個人的に今まで見たドキュメンタリーの中でも間違いなく1、2位を争うレベルで大好きな作品。

このまま大成するかも分からない夢を追いかけ続けて50代になったらどうするんや……っていう若者のぼやきを現在進行形で体現してくれている2人からはとてつもないエネルギーを貰える。

自分が小さくまとまりそうになった時は何度も見返したくなる作品だ。

ヤング@ハート

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シンドラーのリスト

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クラウドアトラス

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マトリックスのウォシャウスキー監督作品。人間の業(カルマ)について描いた作品で、これ1本見るだけで映画何本分かを見たような錯覚に襲われる。

インターステラー

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人生のバイブルになり得る映画。

美しく、壮大な人類賛美映画だと思っている。

この感覚は文字で表すよりも、実際に肌感覚で是非感じて欲しい。

マトリックス

もうさすがにこれは有名すぎるので入れようか迷ったのだけど大好きなので紹介。マトリックスシリーズは三部作あるけれど、個人的にはこの第一作が群を抜いて面白いと思っている。

個人的には本作の代名詞にもなっているそのアクションシーンよりも、自己啓発的な哲学的要素に強く惹かれた。

僕も勿論子供の頃はあの銃弾をブリッジして避けるシーンなどにキャッキャ興奮していたが、大人になって改めて見返してみると本作に含まれるその哲学的要素の多さに驚かされ、こんなにも深い作品だったのかと感嘆した。

映画に限らずどんなコンテンツでも受け手のレベルによって作品の理解度は異なってくるが、本作は時代を経ても鑑賞に耐え得る「胆力」ともいうべきものを備えていると感じた。

既に見たことある人も、もう一度鑑賞して見て欲しい。きっと本作の胆力の大きさに驚かされるはずだ。

ダークナイト

こちらも言わずもがなの名作であるとともにジョーカー役ヒースレジャーの遺作。

コメディ映画から始まったバットマンをここまでアンチヒーローとして重厚感あふれる大作に再構築してみせたクリストファーノーラン監督は、安易にこの言葉を使いたくはないが、まさに天才だと思う。

基本的にノーラン監督の映画はどれも素晴らしい。このダークナイトにせよ先ほど紹介したインターステラーにせよ、インセプション、メメントどれも凄まじい完成度を誇っている。

しかもノーラン監督は完璧なリアリズムを追求する人らしく、CG盛んなこのご時世に全て実写という徹底したこだわりぶりを見せる。例えばインターステラーのあの広大なコーン畑。イメージに合うロケ地が見つからなかったらしく種から育てたらしい。

「は!?」って感じだが冗談ではない。まさにハリウッッッド!!!

そんなわけでこのダークナイトもつべこべ言わずとりあえず見てみて下さい。脚本、映像、音楽、芝居どれをとっても全て一級品ですので後悔はしません。

恋人たち

「ハッシュ!」「ぐるりのこと。」の橋口亮輔監督作品。

キャッチコピーこそ「絶望と再生の物語」なんていう使い古された言い回しであるものの、本作ではハッピーエンドだとか、泣ける、笑える、スカッと爽快な気持ちになれるような映画とは対極の位置に属している。明確で、分かりやすい読後感は用意されていない。

でも、それでいいのだと思う。ただただ淡々と、日常は続いていく。そしてその日常に対して、自分がどう折り合いをつけて生き抜いていくか、そんなことを映画を通して橋口監督から訴えかけられているような気がした。

橋口監督は「映画は、その人が撮る理由があるもの撮るべき。誰が撮ってもいいものは自分でなくても良い。」というようなニュアンスのことを自身のエッセイで語っていたことがある。

思えば、自身もゲイであり、今ほどセクシャルマイノリティに対しての理解が浸透していない時に同性愛と出産を扱った「ハッシュ!」を撮り、その撮影後、鬱になってしまった経験から前作「ぐるりのこと。」が生まれた。

橋口監督の作品は全て自身が撮るべくして撮っているものであり、言い換えればそれは自身のエッセイでもあるのだと思う。

ではなぜ監督は本作を撮ったのか。それは前作「ぐるりのこと。」を撮ってから7年間の間に監督自身が経験した【不遇の時代】が基になっているという。その詳細は語られていないものの、詐欺事件にあったり、色々と辛いことが重なり、映画を撮る意味を見失い、自暴自棄になってしまっていたらしい。

作中で描かれるアツシに対するドライな弁護士の対応も、保険証申請の際のお役所仕事然とした対応も、携帯の電話帳を眺め「あの時友達だったこの人達は、今もまだ友達ですか。」と独白するアツシの心境も、全て7年の間に橋口監督自身が経験した実話を基に描かれているらしい。そしてその時代に定期的に自分の元へと足を運び、「橋口さん、映画を撮りましょう。」と背中を押し続けてくれた人が、作中のアツシをそっと見守る黒田さんのモデルになり、本作のプロデューサーでもある深田さんである。

つまり、「恋人たち」という作品は、橋口監督自身が自分の人生に対して折り合いをつけるために撮った、至極個人的な作品であるとも言える。しかしだからこそ、一人の人間の心に、上手く言語化出来ないような、じんわりとした、移ろいゆく何かを残すのだ。

そもそも日常とは、映画のようにきちんと起承転結があって、山場があって、ラストの感動シーンへと結実するというドラマティックなものではない。瞬間的には盛り上がることもあるけれど、その多くは淡々と流れる時間の積み重ねの方が多いのだ。

「飲みこめない想いを飲みこみながら生きている人が、この日本にどれだけいるのだろう。――人間の感情を、ちゃんと描きたい。」と監督が言っているように、淡々とした日常の裏側にある人間の感情が、その言葉通り、痛いくらいに、精緻に描かれている。

劇中の人々は同じ日本語なのにもかかわらず、なぜこんなにも言葉が通じないのか。そしてその光景にリアリティを見てしまう僕らはなんなのか。そこに歪(いびつ)性を感じずにはいられない。

もう一度言うけれど、本作のラストには絶望も、明確な希望もない。それでも劇中の人の人生は否応なしに続いていくし、映画を見ている僕らにも淡々と明日はやってくる。

本作は一人ひとりが人生にどう向き合い(折り合いをつけ)、生き抜いていくか。そのことに対する答えも、良いも悪いも示さず、あくまでフラットな問いの存在になっている作品だ。

是非、心に焼き付けてみて欲しい。

エンディングノート

段取り命。仕事人間の父親が余命宣告を受け「死」までの準備をする過程を追ったドキュメンタリー。

もう嗚咽を漏らしながらぼろぼろと泣いてしまった。

なんと、本作の監督はその父の実の娘である。

作品を見てみると娘でありながらも監督として、客観的な視点を保とうとしているのが窺える。

紋切り型な言葉になるけれど、やっぱり人が死ぬということは大変なこと。

僕の両親はまだまだ健在だけれど、親の死について改めて考える契機になった。

きっと、あなたの大切にしたい作品のひとつになることをお約束します。

確か本作はレンタルされていなかったと思うので、是非DVDを購入してご覧になってみてください。その価値は十分にあります。

この世界の片隅に

2016年公開の邦画の中でベスト。そのまま人生ベストにもなった映画。

原作は「夕凪の街 桜の国」でも有名な、こうの史代さんの同名漫画で監督は「マイマイ新子と千年の魔法」「ブラックラグーン」の片渕須直監督。

まず大前提として本作は戦争映画ではない。あくまでも戦時下におけるすずさんの日常をメインに描いた映画だ。戦争映画というと「重そう……」と敬遠されがちだが、そこはあまり気にしなくても良い。勿論話が進むにつれ、その日常にも戦争の影が侵食し始めるが、本作が主軸としているのはあくまでもすずさんの日常であることを頭に入れておいてほしいと思う。

また、こうの史代さんの原作がそうであったように、本作でもすずさんという市井の人から見た、後知恵ではないリアルな戦争が描かれている。だからこそすずさんは物語終盤、昭和天皇の玉音放送で戦争終結が告げられた際に怒る。怒り狂う。でも、それこそが当時のリアルだったんだと思うのだ。

戦争反対だとか、世界平和だとか、一体どれほどの人がそんなことを考えていただろうか。それは戦争が終わった後の後知恵ではないのだろうか。我が子を失っても非国民扱いされるため、人目につかないような場所でしか涙を流すことが出来ず、戦争に勝つという選択肢のみしかない状況で、数年もの間抑圧された環境下で必死に、ただそれだけに、多くの人間が埋没していったのだ。

その希望が潰えた時、もう「怒り」しかないんじゃないだろうか。

そういう生々しさを描ききっているのは単純にすごいとしか言えない。

また本作が改名後の復帰作となるのんちゃん(能年玲奈)が物凄いハマり役だった。幼少期~成人してからのすずさんまでを見事に体現してくれている。

何かのインタビューである映画監督がのんちゃんについて「俳優というのは2つのタイプがいて、1つは役に自分を近づけるという憑依型の俳優さん。もう1つは役の方を自分側に持ってくる引き寄せ型的なタイプ。その意味で言うと本作ののんちゃんは後者のタイプ」というような事を言っていた。まさしくその通りで「のん」のあの天真爛漫で少しポワッとした感じが本作の主人公である、すずさんそのものなのだ。事務所のしがらみで不遇の時代を過ごしたであろう彼女にとって、これ以上の復帰作はなかったんじゃないかと思えるほどに良い作品に巡り会えたと思う。

ちなみにこの映画はクラウドファンディングを行っていた。なんでも資金繰りがよろしくなく、片渕監督が身銭を削って家族の食費もきりつめてまで制作に臨んでいたらしい。そして、クラウドファンディングでテストフィルムを作り、それを基にスポンサーに出資をしてもらい、ようやく公開にこぎつけたというわけだ。それだけ魂がこもっている作品だと思うし、最初は上映館もまばらだったのが口コミで火がつき全国規模で上映されていく流れが、更にそれを裏付けている。

時をかける少女なんかもそうだったけれど、やはり良いものは勝手に広がる。勿論マーケティング的な広げる施策というものは最低限必要だけれど、根本的に良くないものはマーケティングをしても広がらないし、無理して広げようとすると歪(ひずみ)が生じる。本作が「君の名」はくらいに広がることを願っている。

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