【徒歩日本一周】停滞【37日目〜40日目】

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ヤムチャと佐原の町に別れを告げる。利根川沿いを犬吠埼に向けて淡々と歩き始める。

銚子方面までは何もないと聞いていたが本当に何もなかった。利根川沿いの景色が晴天も相まってとても清々しいものだったけれど、しばらく歩いているとその景色にも見慣れてくる。

人が誰もいないなぁなどと思いながら歩いていると、不意に後ろから声をかけられる。いわゆる土手沿いをチャリンコで走ってるおっちゃんの登場だ。おっちゃんの家は5.6キロ先にあるというのでそこまで一緒に歩くことになった。他愛もない会話をしながら進む。おっちゃんは58歳だというが一緒に歩いていても全然へこたれない。伊能忠敬さんが55歳から日本一周を始めたならおっちゃんもいけるんじゃないですか!と、軽く発破をかけてじゃれる。人と接することでエネルギーを補給する僕にとって、誰かと一緒に歩くというだけでエネルギーの持ちがいい。

おっちゃんと別れた後も一人で淡々と犬吠埼に向かって歩いていたものの、日は暮れていくが野宿出来そうなポイントが一向に見当たらない。というか周りに人がいない。考えた結果、ヒッチハイクをすることにした。

「徒歩ちゃうやんけ!」と思う人がいるかもしれないが、“基本”徒歩(全然例外あり)のゆるゆる旅なのであしからず。そもそも「人」との出会いが目的の1つなので、誰もいない道を延々と一人で歩くならヒッチハイクなりしてこちらから出会いを増やしていくという歩く出会い系スタイルの旅を求めているのだ。

そんなこんなでヒッチハイクをした結果、久しぶり過ぎて初めこそ緊張したものの、女性2人の車に止まって頂けた。聞けばヒッチハイクをしているのを見て最初は通り過ぎたものの、やっぱり気になって戻ってきてくれたのだとか。ちなみに二人で僕がまだいるかどうか賭けていたらしい。話のネタにしてもらえるのは嬉しい。

犬吠埼に行くため銚子方面に向かっている旨を告げると、家からは遠回りになるのにも関わらずわざわざ犬吠埼まで送り届けて頂けることになった。

車中で歩きすぎてケツ穴が切れた鉄板ネタなどを話しているとすぐに犬吠埼が見えて来た。車速い。かがくのちからってすげー!

野宿をしていることを告げると、テントが張れそうな場所まで車で案内して頂き、優しさの塊のような女性お二人だった。野宿場所は確保できたし、本当に助かりました!ありがとうございます!

しばらく犬吠埼を探索しているとあっという間に夜になった。

当初は先ほど案内して頂いたトイレの近辺にテントを張る予定だったが、夜中猛烈に雨が降り出し、逃げるようにして灯台下の多目的トイレに駆け込んだ。

トイレの中での野宿は今までしたことがなかったが、このトイレは臭いも全然しなければ、全てにおいてとても綺麗な状態だった。これならばイケる!と判断し、途中利用する人がいたらすぐに立ち退けるように荷物はあまり広げないようにし、蚊がすごかったので蚊長がわりにインナーテントだけ張って仮眠を取る。

初めてのトイレ野宿だったが、感想としては「全然いける。」と思った。勿論このトイレがすごく綺麗だったからという理由が大きいんだけれども。

欠点をあげるとするならばトイレに誰か入ってくるかもしれないという思いがあるため気を使う。電気に関してもセンサー式のものや自動消灯タイプのものでなければ管理者が手動で消しに来るためその点も気がかりだった。

今回は朝まで特にトラブルもなく休む事ができた。

――翌朝

日の出が見れなかった悔しさからやけ酒もどきをする。

梅をかじっていると犬の散歩に来ていたおっちゃんに話しかけられる。聞けばヤムチャのお客さんだった!

次ヤムチャに行った時には連絡でも下さいと、おっちゃんと連絡先を交換し別れる。

その後淡々と歩いていたものの俗世の匂いにつられてふらふらと進路変更をした結果――。

ごちそうさまでした俗世!!!

俗世を満喫し、エネルギーを充電して再び淡々と歩き続ける。息栖神社を目指していたはずが、途中工場地帯が目につき、好奇心の赴くままに近づいていくと神之池緑地公園なる公園にたどり着く。

芸術性が高すぎて理解できない……。

調べたところ神栖は工場夜景が有名らしいことが分かった。それならば!と予定を変更し、息栖神社に行くのはやめて工場夜景を見に行くことにする。

確かに夜景はとても綺麗だったんだけれど、個人的にはそれよりもそこで働いている人と酒を酌み交わしながら話をしてみたいと思ってしまった。これも性格なんだろう。

その夜は夜景が見える展望台の下の駐車場脇にテントを張った。

――その翌日も翌々日も調べものをしていてほぼ歩かなかった。片方はVALUという評価経済の未来を感じさせる革新的サービスに関して調べていたため。

そしてもう一日はここで言う事ではないので詳細は控えるが、ちょっとのっぴきならない家庭的事情が発生したのでその処理に追われていた。

それが言い訳にはならないが今までの旅を通しても初めて同じ場所に連続して野宿をしてしまった。

僕の野宿ポリシーに反するところがあるので、これからはなるべく連泊は避けたい。

――今日は夜にかけて雨が降るらしい。屋根がある公民館の軒下にテントを張る。ヤムチャを出る時に餞別で頂いた日本酒をあおる。アルコールが身体を巡り、体温が上がる。同時に眠気が襲ってくる。今日もよく眠れそうだった。

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