【四国遍路】遍路物語を紡ぐ出会い【2日目】

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遍路とは人である。そう1番札所で言われた。間違いない。今は確信している。

素晴らしい出会いがあって、深夜まで話し込んでしまったのと、遍路ころがしと呼ばれる難所コースに体力を消耗させら3.4日目の記事更新が遅れてしまったけど、生きてます!!!

3日目。この日印象に残っている出来事は2つある。1つは昼食に立ち寄ったうどん屋さんでの出来事。そしてもう一つは、遍路小屋で一緒になった僕の父と同じ位の年齢の男性との出会いである。

この日は8.9.10番の霊場を打った。それ以上進むと明日の遍路ころがしに対処できなくなるらしいので、多くの歩き遍路さんがそこで打ち止めをするらしい。結局初日にどんだけ早く歩いたとしても、2日目までに回れる霊場は変わらないということだ。

8.9番まではサクサクと進む。

そして10番霊場の切幡寺。300段以上の階段と坂を登らなければならない。


息が上がる。しかしら一歩一歩、淡々と、登っていくしかない。

なんとか切幡寺を参拝した後、冒頭に記した印象深い出来事があった。歩きに歩き、その日ちゃんとしたご飯を食べていなかった僕は、たまたま通りかかったうどん屋さんに目をつけ、昼食をとることにした。

都内にいるときのいつもの癖で初めてのお店に入るときは、事前にネットでそのお店の評価など口コミを確認してみた。すると、そのお店はレビュー数も少なく評価も普通といったところだった。そこで一瞬入るかどうかためらいもしたが、もうどうにもならないくらいにお腹が減っていたのもあり、そこのうどん屋さんへと入店。 

結論から言うと、素晴らしいサービスのお店だった。何が素晴らしいかと言うと「人」が素晴らしい。正直確かに料理の味で言えば、食べログて言うところの、いわゆる星3.5以上のお店には劣るのだと思うのだけれど、それを補って余りあるばかりの人の優しさとか温かみに溢れたお店だった。お接待に揚げたての天ぷらと、疲れているでしょうということでシュークリームももらい、お店を出るときには今日泊まりに行こうと思っている鴨の湯の場所も地図を広げて丁寧に教えてくれた。


お遍路さんと言うだけでここまで大切にしてくれると言うこの四国の文化自体に感服した。そしてお店を出た後にまず思ったのは自分がこのお店に入る前にネットで口コミや評価を見て変な先入観を持ってしまっていたと言うことにまず自分を恥じ、そしてそれとともにサービスの本質は評価数などの裏側に隠れている「人」であるなと思った。

鴨の湯に向かう途中、「雨の中大変でしょう」とわざわざ車を止めてお声がけしてもらい、500円のお接待を頂いた。ありがとうございます。


ずぶ濡れになりながら鴨の湯到着。

お札が貼られまくっていて若干のお化け屋敷感があるが、洗濯&乾燥も200円でできるし、温泉も300円ちょっとで入浴でき、コンセントまで完備しているという、歩き遍路さんには至れり尽くせりの環境である。

そして何より、この宿で、素敵な出会いがあった。僕の父と同じくらいの年齢のその男性は、お風呂をすませるやいなや開口一番に聞いてきた。「君は何を求めて、遍路をしているのか?」と。正直1番答えにくい質問でもあり、聞きにくい質問でもあるが、大切な問いでもある。

僕はその問いに対して「単純にやりたいと思ったから、特に理由はない。自分をボロボロに使ってやりたい」と答えた。

この問いからこの一癖あるおっさんとまぁ話に花が咲いて、明日初めての遍路ころがしだというのに、結局深夜まで話し込んでしまった笑

しかし、この出会いは、僕に、「人」と話しているという感覚を与えてくれた。上辺だけの会話ではない、一期一会だからこその飾り気のない心の対話を感じることが出来た、素晴らしい出会いだった。

2日目にして、まさに遍路は人との出会いであるということを感じずにはいられなかった。

そのおっさん曰く、「遍路における参拝とかは、一種の大義名分であり、1番おもろいのは人との出会い。人との出会いがその人の遍路物語を紡ぐ。だから私は多くの遍路さんとすれちがえる逆打ちをしてる。」的なことを言っていた。僕の遍路物語はあなたのおかげで1つ、大切なページが増えました。ありがとうございます。

【支出】カロリーメイト210円、お茶130円、うどん500円、鴨の湯&洗濯560円 合計1400円

【歩行距離】23.4キロ

【参拝霊場】8.9.10番

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【ふぉろーみー】