【四国遍路】歩くしかないのだ【9日目】

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昨日乾燥しっぱなしだった洗濯物取り込み、早々に出発準備を済ます。昨日の嵐のような風雨とはうってかわって今日はカラリとした晴天で、サーファーの方達も、朝から波に乗りに行くらしい。

コテージのオーナーにお礼を言いお金を払おうとしたところ、お接待で宿代を無料にしてくれるとのこと。勿論感謝の気持ちでいっぱいだが、これは僕の個人的な問題で、昨日抱いた人に対する煩わしさという自分の気持ちに対してまだ整理ができていなかったため、正直なところ宿から早く出発したいという気持ちもあった。

最後に全員で記念撮影をしたものの、久しぶりの写真で、週刊誌にとられた芸能人のような素振りをしてしまい若干の気恥かしさを感じる。一人一人と握手をし、最後に同部屋だった兄ちゃんにみかんのお接待を受け、宿を後にした。


人との煩わしさを感じながら、休憩がてら海を眺めていたまさにその時に、地元の兄ちゃんが「若いのに偉いねぇ」「これ、朝握ったやつじゃけぇ」と小さなおにぎりを渡してくれた。素直に嬉しかった。感情がぐちゃぐちゃになる。

考えていても始まらない。とりあえず今は、ただ、歩くしかないのだ。

黙々と歩き、ついに発心の地である徳島県を越え、修行の地と呼ばれる高知県に入る。

ゴールデンウィークで海の町というだけあって、サーファーの方がとても多い。そんな風景を見ながら海岸沿いで昼飯を食べる。

何か甘いものも食べたくなったので、少し歩いた先にある、福田屋さんのまんじゅうを買いに行く。お店に着くと、バラ売りはしていないらしく、諦めようと思ったところに別のお遍路さんが入ってきたので、8個入りの2人で分け合うことに。

先ほどのまんじゅうが縁で、比較的歳が近いだろうと思われる東京都のこの男性とは室戸の先まで、というか今日1日一緒に歩くことになる。

延々と続くアスファルト道も海を見ながら、また同じ歩き遍路さんとなら自然と頑張れる。お互い歩いている間は寡黙だが、一緒に歩いているというだけで、心強い。

やっとのこで室戸市に到着。

振り返れば、霞みがかったあの山の向こうから延々と歩いてきたのかと思うと、何だか感慨深い。

この古民家風のお宿に泊まるということで、ここまで共に歩き続けたお遍路さんとは別れ、ここからは野宿予定場所である椎名まで6.5キロ、1人で歩くことになる。

途中、夫婦岩と呼ばれる観光スポットを通る。日没直前の空のグラデーションとのコントラストが綺麗だった。

まだ椎名には着かない。毎日17時を過ぎる頃には足は既にパンパンで、気力だけで歩くことになる。毎日自分を試され、限界を越えてから、さらに越えさせられ、M性に磨きがかかっていく。しかし、夜の海は昼とは全く違った表情を見せ、恐ろしい。

その後なんとか椎名の休憩所についたが、暗すぎて写真はとれなかった。先にいた僕と同じ通しの歩き遍路さんと軽く談笑をし、海の風に吹かれながら、寝ては起きてを繰り返しながら就寝。

【支出】食費1280円

【歩行距離】33.6キロ

【参拝霊場】なし

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